最近の赤ちゃん向けの楽器おもちゃって、機械音多くないですか?私は、本来の楽器の音とはかけ離れた抑揚もない音より、音が鳴ったら自然とだんだん小さくなって消えていくようなそんな音色をわが子には聴かせてあげたいといつも思っています。
本物の楽器の音は、特に1、2歳の子にこそ聴いてもらったほうが良いメリットがたくさんあります。今日は実際の楽器レビューを交えて本物にこだわる理由をまとめてみました。
楽器がおすすめな理由3つ
まだ上手に話せない時期の親子のコミュニケーションになる
1~2歳の子どもは、少しずつ言葉が出始めた時期。まだまだ自分の気持ちを言葉で上手に表すことはできません。でも、たとえ話ができなくても、親子で共通した「音」を使った会話はとても良質な親子のコミュニケーションの一助を担います。たとえば、交互に好きな楽器を叩いてみたり、子どもが叩いたリズムの真似をしてみたり、ママの歌う童謡と一緒に手拍子するだけでも、立派なコミュニケーションになりますよ。
指先の巧緻性を育む
たとえば、ピアノだったら指を使って音を鳴らします。たいこやシロフォンだったら、手にスティックを持ったり打つ動作もします。おとなにしてみたら、その一つ一つの動作はとても簡単なので、「何で音を出さないでスティックで延々と遊んでるんだ?」なんて最初は思うかもしれませんが、子どもは道具をじっくり研究している最中かもしれないし、もしくはまだうまくその動作ができないのかもしれません。打つ動作も何かを握ることも指や手の筋肉が発達していないとできないことなので、子どもは楽器で音を出すことを通じて、指先も鍛えていくことができます。
リズム感を養う
リズム感って聞くと音楽やダンスにだけ必要と思うかもしれませんが、言葉もある一定のリズムの塊です。言語によっても同じ言葉のようで音節数が違ったり、音の強弱の付け方、音の加速の仕方によっても変わっていきます。リズム感を身につけることって意外といろんなところで活きてくるんですよね。一定のスピードで一定の音量で叩く難しさを感じてみたり、突然とめてみたり、変化を楽しんでみたりするのも、まだ楽譜が読めないうちから楽しめるリズム遊びの一つです。
”本物”にこだわりたい理由2つ
幼児は聴覚の発達が早い|聴く力を育てる
聴覚はママのお腹にいる頃から発達していて、生後まもなくから6歳頃までで急速に成長します。最初は視覚よりも圧倒的に聴覚のほうが有利といわれている反面、いらない音といる音を区別する能力も早いうちから発達してしまいます。そのため、0~3歳のまだどんな音も選別せずに聞き取れるこの時期に、良質な音やいろんな周波数の言語音を聴かせたほうが良いというのも、よく聞くお話しだと思います。
赤ちゃんのおもちゃは音が鳴るものが多いですが、ちゃんと調律されているものって意外と少ないし、機械的な音が多かったりします。だからこそ、しっかり親が楽器とおもちゃの違いを見定めて、一番耳が吸収してくれるであろうこの時期に「本物の音」を体験させてあげるべきです。
良質な音の記憶は音楽以外の能力も伸びる
子どもは無意識にいろんな音を認識し、記憶できます。「音を記憶する」ということは、もちろん母語の言語発達だけでなく、外国語の獲得に関しても、少なからず良い影響を与えてくれます。子どもは「R」と「L」の音の違いが分かるといわれていますが、この時期に聴く力を鍛えると、これらの音を真似する能力も高まります。そして、聴く力を鍛えている間は、集中力も必然的に高まりますよね。いろんな相乗効果が期待できるのはこういった理由からです。
1、2歳児向けの楽器の選び方
安全が第一優先
まだまだ誤飲事故の多い時期なので、部品が取れやすいものは避けましょう。まずは安全第一です。
正しい調律なら楽器メーカーがおすすめ
ピアノやシロフォンなどのおもちゃはたくさん出回っていますが、きちんと調律の整ったものは少ないです。購入する際は、調律に関しても気にしてみてください。一番おすすめなのは、大手楽器メーカーから出ている子ども用の楽器です。シンプルなデザインのものが多く、最近は意外とたくさん種類も出ているので、お気に入りのものもきっと見つかるはずです。
子どもの発達に合ったもの
本物でも子どもが遊べなかったり興味を持たなかったら意味がありません。最初は子どもが「音が出せた!」という達成感を得やすいものから与えていくのがベストです。難しすぎたり子どもの大きさに合わないもの(大人用のギターなど)や、発達を阻害させるようなもの(子どもの指の力では重すぎる鍵盤など)は避けたほうが良いです。
価格がちょうど良い
いくら本物の楽器を与えたいと思っても、最初からあまりに高いものを買う必要はありません。例えば、お子さんがもう少し大きくなってきて、本格的にこの楽器を習いたい!という意志が出てきた時は、相応の楽器を用意する必要はあるかもしれませんが、今はまだその時ではありません。高いものを一つ買い与えるよりも、いろんな音を体験できるように小さな楽器がいくつかあったほうが良いと思います。手頃な価格のものも多いので、まずは各ご家庭で予算に見合った楽器を選んでみることをおすすめします。
おすすめ楽器6選|使用した感想も一緒に
1.ピアノ| KAWAIミニピアノはシンプルなデザインと正確な音程
ピアニストの辻井伸行さんも、幼少期に使用していたことでも有名なミニピアノです。色が2種類あってわが家ではミントブルーを息子が1歳の誕生日の時に祖母に買ってもらいました。もらってすぐは両手で殴るように弾いていましたが、だんだんと1本の指で上手に鍵盤を押して音を奏でることができるようになってきました。2歳半を過ぎた今でも、毎日のようにこのピアノを弾いて(最近は弾き語りにハマっている)遊んでいます。長く使えるのでかなりコスパも良いと思います。
2.タンバリン|直径6インチ程度が子どもも使いやすい
タンバリンは比較的安価なものも多いです。わが家では直径6インチ程度のタンバリンを2つ購入し、親と子で1つずつ持ち、一緒に叩いたり、片方の真似をしてみたりして遊んでいます。その他わが家で言葉を覚えるときに良くやるのが、「くるまって、タンバリンていってみよ~!」と言って、せーので、「くるま!」とゆっくり言いながら、3回叩く遊びです。これを自分の名前でやったり日頃から遊ぶようにして、2歳を過ぎたあたりからは、「3回叩く言葉探してみよう!」とか「同じ数の言葉あるかな?」と知育に絡めたやり取りもするようになりました。あとはただひたすらシェイクしたりたたいたりしながら踊ったり歌ったりするときももちろんあります。コミュニケーションを取りながらいろんな使い方ができるので、2個買いがおすすめです。いろんな種類がありますが、わが家で購入した商品はこちらです。
3.マラカス|手作りでいろんな音を楽しむのに最適
わが家では、マラカスは購入せずに手作りにしました。作り方は簡単、ペットボトルなどの空いた容器に、拾ったどんぐりや石を入れてみたり、100円ショップで買ったビーズを入れただけです。本物の楽器の音色という観点では趣旨とずれますが、目的のいろんな音を聴かせるという点では非常に有効です。入れる容器や入れるものによって音が違うので、何個も作って聞き比べをするのが楽しくおすすめです!それからもう一つ、わが家にはディズニーの英語教材(DWE)のマラカスがあったので、リズム遊びをするときはそれも使っていました。
もし購入するのでしたら、最近はよくリトミック教室でもエッグシェーカーを見掛けますが、カラフルで何個かセットになったものがわりと安価に手に入るので、おすすめです。うまく使えば知育玩具としてもごっこ遊びとしても利用できるので、かなりコスパ良いと思います。
4.太鼓(ドラム)|最初は叩くことを楽しむ→音の鳴り方やリズムを楽しむ
ここでおすすめしたいのが、プラントイの木製でかなりしっかりした太鼓。プラントイは、子どもの発達を考えた楽器を取り扱っているので、安心ですね。叩く場所によって少しずつ音が変わるのが面白くて夢中でドコドコ叩く姿が可愛いです。太鼓は腕の使い方が大切なので、握力、指先の力、手首の動かし方などいろんな筋肉の発達を促すので、1台あると良いですよね。
5.シロフォン|生後6ヶ月から使用できて長く使える!調律もしっかりの名品
ボーネルンドのシロフォンは何種類かありますが、こちらがいちばんお手頃でかつ小さいうちから使いやすい製品だと思います。木製のやさしい音色だけどしっかり調律もされていて心地よい音です。あまり鍵盤が多過ぎても子どもにとってが使い勝手が悪いので、これくらいがちょうど良いと思います。シロフォンは特にベビー用を選ばないと鍵盤が取れやすかったりして危険なので、信頼できるメーカーから探すのが一番です!
6.ハーモニカ|まずは10穴から!言葉の発達にも一役買ってくれる
ハーモニカは、わが家では2歳になる少し前から与えていました。少しずつ発語が出てきた段階で渡すと、ちょうど口の筋肉のトレーニングになるし、息を吸ったり吐いたりする練習にもなります。ハーモニカだけのおかげかは分かりませんが、少なくとも息子の滑舌の良さに貢献はしてくれているという実感はあります。購入のポイントとしては、「10穴で単音」で「C調」だということです。初心者向けでないとハーモニカの扱いは意外と難しく子どもも飽きてしまいかねないので、ぜひ選ぶときは参考にしてみてください。小さいので片手で収まり、一生懸命吹いている姿が可愛いですよ!わが家では以下の商品を使用していますが、値段も手頃で色も何種類もあるので、色違いで一人ずつ好きな色のハーモニカを購入して一緒に音を出して遊んでいます。
まとめ|小さいうちから良質な音をたくさん聴かせるには本物の楽器を楽しもう
今回は、聴覚が発達している1歳2歳の時期にこそ本物の楽器に親しんでもらいたい理由と実際にわが家の息子が使用した時の様子も交えながらのおすすめ楽器の紹介をしました。安価なものも多いので、ご家庭で予算を決めてぜひ親子で楽しく本物の音に触れていただけたらなと思います。実際息子も小さい時から音楽にたくさん親しんできたおかげか、歌ったり楽器の音色を聴くことが大好きで、外出先でも楽器屋さんを見掛けると入りたがるほどです。笑
ぜひ皆さんも家族で音楽を楽しんでみてください!
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